僕がどうしてもマウンドに上がりたい理由
お笑い芸人・杉浦双亮の挑戦記〈17〉
ひとつの声でチームが変わる。前期優勝を果たすなかで見つけた野球の面白さ
◆マウンドにどうしても上がりたい理由
さらに言えば「実力で入団したわけじゃないでしょ」と言う人だっているかもしれない。
投げられない日々に僕が葛藤したことに、こんなことがあった。
「客寄せで来たわけじゃない。ベンチで声を出すためにここにいるわけじゃない」
僕は、愛媛マンダリンパイレーツの戦力として呼ばれ、この地に来たと思っている。笑う人がいるかもしれないけれど、僕は本気だ。だから毎日練習をして、少しでも成長したいと思って試行錯誤をしているのだ。
ブルペンから見る試合は、少し切ない。やっぱりマウンドに上がりたい。
そのためには、それを認めさせる結果を残さなければならない。結局マウンドに上がらなければならないのだ。
後期は絶対にもっとマウンドに上がり、チームに、相方に、沢山の人に恩返しがしたいといま必死に練習をしている。
後期に向けたポジティブな感触は最終戦、香川オリーブガイナーズ戦にあった。
2回を投げて1失点。特に、香川の3番バッターで、ジャイアンツの育成枠で指名されたこともある(ケガのため辞退)松澤裕介選手との対戦は手ごたえがあった。シュートで打ち取ったサードフライに、生き残る術が見えたような気がしたのだ。
他にも萩原淳コーチからいくかのヒントをもらっている。まだ詳しくは書けないけれど、6、7月それを試して実践で使える武器になればいいな、と思っている。
後期開幕は7月31日。
この悔しい思いを糧に、前に前に進んでいきたい。40歳だってできるんだ、ってことをみせたい。